6月21日、Anthropicは最新のAI言語モデル「Claude 3.5 Sonnet」を発表した。このモデルは3月に発表されたClaude 3を基盤にしたシリーズ初の「3.5」モデルで、テキスト作成、データ分析、コード作成などが可能である。200,000トークンのコンテキストウィンドウを特徴とし、現在ClaudeのウェブサイトとAPIを通じて利用可能である。また、Claudeインターフェースに新機能「Artifacts」が追加され、関連する作業ドキュメントを専用ウィンドウで表示することができる。
arstechnicaの報道によると、このモデルは非常に高評価を受けているという。独立AI研究者のサイモン・ウィリソンは、「このモデルは非常に優れている」と述べており、「Opusの半分の価格であり、GPT-4 Turboに匹敵する性能を持っている」と評価している。
Anthropicによると、Claude 3.5 SonnetはGPT-4oやGemini 1.5 Proなどの競合モデルと同等またはそれ以上のパフォーマンスを示している。例えば、MMLU(大学レベルの知識)、GSM8K(小学校レベルの数学)、HumanEval(コーディング)のベンチマークテストで優れた結果を出している。
また、このモデルはマルチモーダルAIモデルであり、画像の入力にも対応している。例えば、ウサギがフットボールヘルメットをかぶった画像を見せると、その画像がウサギであることを認識し、その詳細について説明できる。
「Artifacts」の紹介
一般ユーザーにとって注目すべき新機能は「Artifacts」だ。これにより、Claudeが生成したコードやテキスト、ウェブデザインを専用ウィンドウでやりとりできる。この機能は、長い会話の中でコンテンツを見失うことなく作業を進めるのに役立つ。
主要機能
- 高速処理: Claude 3.5 Sonnetは前モデルのClaude 3 Opusの2倍の速度で動作する。
- コストパフォーマンス: APIでの利用料金は、入力トークンあたり3ドル、出力トークンあたり15ドルと、Opusの料金(入力トークンあたり15ドル、出力トークンあたり75ドル)に比べて非常に経済的である。
- 多用途なアクセス: Claude 3.5 SonnetはウェブサイトやAPIの他に、iOSアプリ、AmazonのBedrock、Google CloudのVertex AIプラットフォームでも利用可能である。
Anthropicは今後、Claude 3.5 HaikuやClaude 3.5 Opusなどの新モデルを2024年後半にリリースする予定であり、企業アプリケーションとの統合を進めている。
詳細はAnthropic introduces Claude 3.5 Sonnet, matching GPT-4o on benchmarksを参照していただきたい。