12月8日、The New Stackが「2025年に別れを告げるべき5つのJavaScriptライブラリ」と題した記事を公開した。この記事では、2025年に不要となる可能性が高い5つのJavaScriptライブラリと、その理由について詳しく紹介されている。

なぜJavaScriptライブラリを置き換える必要があるのか?
JavaScriptの進化は目覚ましく、新機能の追加やパフォーマンスの改善が続いている。その中で、一部のライブラリは、最新の機能や開発パラダイム、開発者コミュニティの期待に応えられなくなっている。結果として、これらのライブラリは古くなり、より効率的な代替手段が生まれている。
2025年に別れを告げるべき5つのJavaScriptライブラリ
1. jQuery
なぜ不要になるのか?
- ネイティブAPIの進化:
querySelector
、addEventListener
、fetch
など、ネイティブのJavaScript APIが進化したことで、かつてjQueryが提供していた機能が標準機能に置き換わった。 - モダンフレームワークの登場:React、Vue、Angularといったモダンなフレームワークが、jQueryの持つ機能をはるかに超えたエコシステムを提供している。
- バンドルの肥大化:jQueryをアプリケーションにバンドルすることは、ロード時間の遅延を招く。
推奨される代替手段
- ネイティブJavaScript:
querySelector
、addEventListener
、fetch
を利用する。 - モダンなフレームワーク:React、Vue、Angularなど。
2. Moment.js
なぜ不要になるのか?
- モダンな代替ライブラリの台頭:
date-fns
やluxon
は、必要な機能だけを個別にインポートできるモジュール型のライブラリで、Moment.jsの大きなファイルサイズに比べてはるかに軽量。 - JavaScriptのTemporal API:新しいTemporal APIが登場し、標準機能としての日時処理が改善されつつある。
推奨される代替手段
- date-fns または Luxon:どちらも軽量で必要な機能のみをインポート可能。
- JavaScriptのTemporal API:今後は標準APIが日時処理をカバーするようになる。
3. Lodash
なぜ不要になるのか?
- ネイティブのES6+機能:
Object.assign()
,Array.prototype.map()
,Array.prototype.reduce()
などの標準メソッドが進化し、Lodashが提供していた多くの機能を補うようになった。 - バンドルの最適化:Lodashの一部関数を個別にインポートする方法はあるが、ES6+の機能を使用する方がメンテナンスが容易で、パフォーマンスも向上する。
推奨される代替手段
- ES6+の標準メソッド:
Object.assign()
、Array.prototype.map()
、Array.prototype.reduce()
など。 - 必要な機能のモジュールインポート:
import { cloneDeep } from 'lodash/cloneDeep'
のように、必要な関数だけをインポートする方法もあるが、推奨されない。
4. Underscore.js
なぜ不要になるのか?
- Lodashの存在:LodashはUnderscore.jsの改良版であり、すでに多くのプロジェクトがLodashへ移行している。
- ES6+の機能で代替可能:ES6+で提供されている標準のArrayメソッドやオブジェクト操作の機能が、Underscoreの機能を置き換えている。
推奨される代替手段
- ES6+の標準機能:
Object.assign()
、Array.prototype.map()
、Array.prototype.reduce()
など。 - Lodashの利用:もしも機能がどうしても必要なら、Lodashのモジュールインポートを活用できる。
5. RequireJS
なぜ不要になるのか?
- ES6モジュールの登場:ES6の標準モジュール機能が広くサポートされるようになり、
import
とexport
を使ったモジュール管理が標準化された。 - モダンなビルドツールの存在:Webpack、Rollup、Viteといったモダンなビルドツールが、依存関係の管理や最適化のためのより良い手段を提供している。
推奨される代替手段
- ES6の標準モジュール機能:
import
とexport
で依存関係を管理する。 - モダンなビルドツール:Webpack、Rollup、Vite などのモダンなビルドツールを利用する。
これらのライブラリを置き換えるための5つの選択肢
ネイティブJavaScript (for jQuery)
querySelector
,addEventListener
,fetch
などを活用する。
date-fns または Luxon (for Moment.js)
- 軽量かつモジュールインポートが可能。
- JavaScriptのTemporal APIの採用も視野に入れる。
ES6+のネイティブ機能 (for Lodash)
Object.assign()
、Array.prototype.map()
、Array.prototype.reduce()
など。
ES6+のネイティブ機能 (for Underscore.js)
- ES6+の標準機能でUnderscoreの機能はほぼ代替可能。
ES6の標準モジュール機能 (for RequireJS)
import
とexport
を使用する。- 必要に応じてWebpack、Rollup、Viteなどのビルドツールを活用する。
結論
JavaScriptエコシステムの進化は早い。かつて必須だったライブラリも、時代の変化と共に不要になりつつある。jQuery、Moment.js、Lodash、Underscore.js、RequireJSは、2025年以降のモダンな開発においては不要な負担になる可能性が高い。
これらのライブラリを使い続けることは、パフォーマンスの低下、メンテナンスコストの増加、コードの可読性低下につながる可能性がある。ES6+の標準機能やモダンなビルドツールに移行することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させ、コードベースをクリーンに保つことができる。
いまこそライブラリの整理を行い、2025年以降の未来に備えるべき時だ。
詳細は 5 JavaScript Libraries You Should Say Goodbye to in 2025 を参照していただきたい。
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