Rustプロジェクトのビルド高速化に関するベストプラクティス(ローカル環境編)
ARANK
はじめにこんにちは。Fairy Devices プロダクト開発部の河野(かわの)です。業務ではRustを使ったWebバックエンドサービスの開発や、AWSを使ったインフラ構築を担当しています。Rust歴は約8年。rust-lang-jp等のRustのコミュニティーではtatsuya6502として活動しています。この記事ではRustプロジェクトのビルドにかかる時間を削減する方法を紹介します。Rustで開発しているとビルド時間が長くなることがあります。たとえばasync関係のクレートを導入すると、間接的に依存しているクレートの数が多く、ビルド時間が急に伸びることがあります。特にCI/CDパイプラインでのビルドは影響が大きいでしょう。なぜなら、パイプラインの定義によってはジョブが走るたびに全ての依存クレートをビルドし直すことになるからです。これにより開発効率が悪化したり、CI/CDのコストが増加するかもしれません。この記事では、いくつかあるビルド時間の削減方法の中で、筆者が試して特に効果が大きかったものを紹介します。ビルド時間を削減することで、開発体験を向上させていきましょう!内容が少し長くなるので2つの記事に分けて紹介します。本記事:ローカルの開発環境におけるビルド時…