
CSS大解剖 1日目: 「仕様書」
ARANK
本稿は、2024年2月頃に書き溜めていたシリーズです。最後まで温存させるのが勿体ないので、未完成ですがそのまま公開します(公開日: 2025/9/21)。そのため、内容の重複や記述方針の不一致があるかもしれませんが、ご理解ください。CSSの仕様を理解するために、1日ごとにテーマを決めて説明する企画1日目です。今日のテーマは「仕様書」です。仕様書CSSはWebの標準化団体であるW3Cによって標準化され、各ブラウザベンダによって実装されている規格です。標準化して挙動を仕様書として書き起こすことによって、Webブラウザ間の相互運用性が高まり、Web開発者も互換性の高い記述を心掛けてCSSを書くことができるようになります。とはいえ、仕様書と実装の関係は必ずしも一方向的ではありません。「仕様書に記載される → 実装される」というシンプルな順番であるとは限らないのです。実装されたものにあわせて仕様が修正されることもありますし、仕様として書かれながらなかなか実装されないこともあります。また、インターネットやWebの仕様策定においては、仕様策定に先立って実装を行うことでその有効性を検証することは一般的であり、CSSの策定プロセスでもこのことは考慮…